VIRGIN TRIUMPH | T140ボンネでスタートしたトラ最速レーサーへの道 小沢 和之さんのコラム

T140ボンネでスタートしたトラ最速レーサーへの道

  • 掲載日/2014年10月22日
  • 写真・文/小沢 和之(ライター)

小沢和之さんのコラム画像

ワタシの家にトライアンフがやって来たのは1982年、年も押し迫った12月の事でした。その年にようやく2輪の大型免許を7回目のチャレンジで取得(当時は試験所での実地のみ)、すぐにでもナナハンが欲しくて、その足でバイク屋さん巡りをして最初に購入したのが3気筒シャフトドライブのナナハン、ヤマハ『GX750』でした。

当時東京都の小平市に住んでいたので、運転免許試験所のある府中から一旦家に帰り、バイク探しの為に青梅街道をず?っと下り、行き着いた先が16号沿いの『バイクランド ケイショウ』という、横田基地の向かい側にあった国産車とハーレーを扱う、ちょっとバタ臭い(笑)バイクショップでした。新古で値段が安く即乗り出しOKだったGXを何も躊躇無く購入。16歳でバイクに乗り出してから5年目で、ようやくナナハンライダーの仲間入りを果たしたのです。

しかしこのGX、シャフトドライブのクセと言うか、アクセルワークがダイレクトに後輪へ伝わるあの感じになかなか慣れず、乗りこなす事が出来ない日々が続いたのです。そんなとき、当時のワタシのファッションリーダーであり、2輪4輪について大きな影響を受けていた人から「英車がね、かっこいいんだよ。特にブリティッシュツインのトライアンフがおしゃれでいいよね?」という言葉を聞かされ、まったくもって頭の中に無かったトライアンフという響きが、寝ても覚めても頭から離れなくなってしまったのです。

今ならすぐにネットで検索してトライアンフについてあれこれと調べる事が出来ますが、当時はそんな術も無く、やれる事と言えば書店に行きそれらしき本を読みあさるか、バイク屋さんに相談するくらいが関の山なワケですね。クルマのトライアンフは知っていてもバイクのトラに関しては無知識、正直申し上げると「いつかはハーレー」って思っていたくらいですからね(笑)。

銀座のイエナ書店と青山の嶋田書店でトライアンフに関する洋書を探し、その種類をなんとなく理解し「そっか?、トライアンフにもナナハンがあって、これなら新車購入が出来るのね」と、トラと言えば別体の650という常識(?)を知らずにケイショウで新車のカタログを頂き、どれにしようか悩む間もなくGXを下取りに『T140ボンネビル』を購入したのです。

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カタログには面長なタンクにフラットなハンドルの“UK仕様”と小振りなタンクにアップハンドルの“US仕様”が紹介されていて、ワタシが選んだのは小振りなタンクのUS仕様の方でした。アッフハンはすぐにUK仕様のフラットなものに交換し、マフラーも昔ながらのふくらみを持ったタイプにして、トライアンフとの共同生活がスタートしたのです。

トライアンフを意識するようになってから購読が始まった、八重洲出版の『別冊モーターサイクリスト』、なんとなく大人のバイク雑誌としてそれまでは手に取る事は無かったのですが、トライアンフを含む英車の記事が他誌よりも多く「これからは別冊だな?」なんて思い、自然と毎月15日は別冊の日となるのでした。

ケイショウにバイクをお願いしてから実際にT140と対面するまでには結構な時間がかかり、それまでは別冊を読みふける毎日が続きました。そんな時イベント紹介コーナーに出ていた『第1回バトルオブザツイン』開催の告知。当時はSRをはじめとしたシングルバイクの人気が高く、カスタムに加えレースも盛んに行われていたのです。

クラシックバイクのレースは、毎年10月10日に筑波サーキットで開催されていた『タイムトンネル』が有名で、シングルバイクのレースもいくつかあり、そこにツインバイクの祭典が加わり、大人なサンデーレースが盛り上がりを見せていた1980年代。となればワタシも仲間入りしたいな?と、“マイボンネ”の到着を今か今かと首を長くして待っていたのですが、バイク屋さん曰く「少し時間がかかっていて、日本に着くのは年が明けちゃいそうです」でした。トホホ?、エントリーの締め切りが迫って来ていたので第1回への参加は無理なのね?(涙)。結局バイクは年内に到着したのですがレース出場は断念。第1回目のツインの祭典は観戦のみとなったワケです…。

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という事で、ワタシとT140ボンネビルとの共同生活がスタートした1982年、そして翌年スタートしたツインバイクによる本格的なレース『バトルオブザツイン』、エントリー出来たのは第2回開催の1984年からですが、ここから始まるトラでのレースを中心に、ワタシとトラにまつわるストーリーを紹介していきます。

当時のレースの話やバイクにまつわるいろんな出来事、トラ以外の話も出て来るかもしれませんが、そこはご愛嬌。ずっとバイクに乗り続けていると、いろんな経験をするものです。バイクを通じて知り合う仲間も100人は超えているかな? やっぱバイクは楽しいです。ワタシの体験を通じて、バイクの楽しさをご紹介させて頂きます。

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