ドイツ最大級のスピードの祭典「Glemseck101(グレムセック)」 レポート
- 掲載日/2017年11月30日
- 取材協力/Glemseck101 取材・写真・文/河野 正士

カスタムバイクによるスピードの祭典
ドイツ最大級のイベント「グレムセック101」
今年で開催12回目を迎えた「Glemseck101/グレムセック」。かつて西ドイツGPとしてフォーミュラー1やWGPが開催されていた公道サーキット/ソリチュード・サーキットがあるシュツットガルト郊外、レオンベルグの一画を使って行われるイベントだ。
メインイベントは0-200mで行われるドラッグレース(彼らはスプリントレースという)。排気量や年代、チューニングメニューによって異なる約15のクラスがあり、2日間にわたり各クラスで1対1の勝ち抜き戦が行われ、そのクラスの勝者が決まる。
それだけではない。グランドスタンド付きの0-200mレーストラックの何倍もの公道を封鎖し、その側道に国産&欧州二輪メーカーがブースを出展し、最新モデルやカスタムビルダーとともに造り上げた珠玉のカスタムバイクを展示。またヘルメットやライディングウエアブランドも多数出展し、二輪メーカー同様、最新アイテムやカスタムバイクを展示する。さらには欧州中から集まったカスタムファクトリーやクラブもブースを出展。芝生エリアや駐車場エリアには、テント持参のバイカーやキャンピングカーで来場したファミリ&グループで溢れる。なんせ5万人が、このイベントのために集まるのだ。
メインイベントは0-200mで行われるドラッグレースなんて、彼らにとってはオマケなのかもしれない。バイクとバイク仲間が集まり、騒ぐ。それに勝る楽しみは無いのだ。

カスタムバイクによる0-200mドラッグレースのヨーロッパ選手権/ソルタンス・オブ・スプリントに参戦するフランスのチューニングファクトリー/FCRレーシングが製作したマシン。ベースは2006年型トライアンフ・ボンネビル。ニトロシステムの搭載やロングスイングアームの装着などで武装している。



レースには参加せず展示されていたマシン。この車両はトライアンフ本社が製作。フレームは新型のボンネビル・ボバー用。エンジンは新型の水冷1,200ccをベースに軽量なスラクストン用クランクを採用。ターボも装着されている。フロントのガーダーフォークにも注目。

詳細は不明だが、レースに参加していた空冷ボンネビル系のマシン。


ストローブロックで仕切られたスターティングエリア。その脇に観客席があり、そこは常に満席だった。

フラッグガールのローラ。ストローブロックの上で、スタートの合図であるフラッグを、ジャンプしながら振り続ける。その動きは、ほんとうに格好いい。

ドイツのカスタムファクトリー/シュラクトウェルクのヤマハTR-1レーサー。とにかく速く、格好いい。

ドイツのカスタムファクトリー/モトエッセンスが造った2ストローク・レーサー。RD350ベースのエンジンをチューンナップし、TZ350ベースのフレームに搭載。ゴール直前までフロントアップを続けていた。


ドイツ・カワサキのブースに展示されていたER-6ベースのカスタムマシン。2万9990ユーロのプライスタグが付けられていた。


こちらもドイツ・カワサキのブースに展示され、レースにも参加していたマシン。ベースはベルシス650でターボチャージャーを装備。

カワサキのワークスレーサー/KR1000のレプリカカスタム。

古いダックスやモンキーは、ドイツでも人気が高い。

場内を走っていたモペット。

一般道を封鎖してレースを開催しているため、アスファルト上でのバーンナウトは禁止。スタート前の、この鉄板の上でのみバーンナウトが可能。

4バルブ・フラットツインエンジンをオリジナルフレームにセットしたスプリントレーサー。

グレムセックは、カスタムバイクによる0-200mドラッグレースのヨーロッパ選手権/ソルタンス・オブ・スプリントの最終戦。レース後は年間表彰式を開催。

スプリントレースの対戦表。


1日目のレースを終えた後のパーティ。ソルタンス・オブ・スプリントのテントは常に人が溢れていた。

陽が落ちてからはステージにバンドが上がり、観客を盛り上げる。それを待つテーブル席では多くの来場者がビール片手に盛り上がっていた。


とっぷりと陽が暮れてからも、あちこちでスキール音と歓声が聞こえる。

ドイツのモトグッツィ・チューナー/ラジカル・グッツィのマシンは、こんなギミックも仕込まれている。
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