VIRGIN TRIUMPH | トライアンフ ボンネビルT120の2023年モデルを試乗インプレ!長く付き合いたいクラシックスタンダード 試乗インプレッション

トライアンフ ボンネビルT120の2023年モデルを試乗インプレ!長く付き合いたいクラシックスタンダード

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TRIUMPH BONNEVILLE T120(2023)
トライアンフモーターサイクルの屋台骨の一つを担っているモダンクラシックシリーズ、その中でもボンネビルT120は、古き良き時代のトライアンフの伝統を今につなげる中核的な一台となっている。

昔ながらのスタイリングと、
現代的な装備を高次元で融合

モーターサイクルの黎明期を支え、旧世紀にトライアンフの黄金期を築き上げた立役者であるエドワード・ターナーが最後に手掛けた量産モデルがボンネビルT120だった。ボンネビルT120はその名が示すように、ボンネビル・ソルトフラッツにて行われるスピードウィーク(最高速チャレンジ)での功績を由来としており、特に北米マーケットで受け入れられ名機として後世までその名を残すこととなった。

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1970年代中盤には後継モデルに入れ替わりボンネビルT120という名称は一度終わりを迎えるが、2016年に新生ボンネビルT120として再びこの世に復活することになる。現在はボンネビルT100とT120というクラシックスタンダードタイプが2モデル存在しており、それぞれ900ccと1200ccのバーチカルツインエンジンを搭載している。今回は排気量の大きな上位モデルにあたるT120をフューチャーし、感触を探っていきたいと思う。

ボンネビルT120 特徴

トライアンフを支える重要な一台
柔らかでいながら確かな乗り味

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長くバイクに親しんできた方には釈迦に説法と言われるかもしれないが、それでも今、トライアンフのボンネビルT120に興味を持ち始めたような人ならば、同モデルの歴史を少しでも知っておくことは有益だと思うので、簡単にはなってしまうが、生い立ちについて多少書き綴らせていただきたい。

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1885年、ジークフリート・ベットマンによる貿易会社が起業したことがトライアンフ史の始まりとされている。トライアンフ(=勝利)と名付けられた自転車を販売し大成功を収めた後に、エンジンを搭載したモーターサイクルの開発、製造、販売を手掛けてゆくことになる。

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その後マン島TTでの活躍などでその名を世に広げて行ったトライアンフは、当時アリエル社のエンジニアとして手腕を振るっていたエドワード・ターナーを引き抜いた。ターナーは高性能な車両の開発だけでなく、マネージメントにも才能を表し、トライアンフの黄金期と呼ばれる一時代を築き上げたのだった。

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ターナーが生み出した車両にはタイガーやスピードツインなど、現在もトライアンフのラインナップに名を連ねるモデルも多く、ボンネビルT120もその内の一台となっている。1959年に登場した初代ボンネビルT120は改良が加えられながら1975年にモデル落ちをすることとなるが、エンスージアストの間では往年の名機とも称されていた。2016年に現代のニューモデルとして蘇ったボンネビルT120は、スタイリングこそクラシックモデルの様相とされているが、中身は最新テクノロジーをふんだんに用いたものとなっている。そのボンネビルT120の現行モデルを実際に試乗テストした感触をお伝えしてゆこう。

ボンネビルT120 試乗インプレッション

眺めて良し走らせて良し、
毎日乗りたくなるパートナー

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昨今ブームとなっているネオクラシック系のモデルがモダンなエッセンスが散りばめられているのに対し、ボンネビルT120はとてもクラシカルなデザインで纏められており、そこがまた良い。トライアンフの伝統を色濃く打ち出しているバーチカルツインエンジンの造形、メーターステーをはじめとしたコクピット周りの仕上げ方など、高級感をしっかりと持たせている点にも注目して欲しい。シート高は790mmで車体がスリムなこともあり足つき性は良好である。

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鉄馬らしい重さを感じられる車体を引き起こしてエンジンを始動すると、ツインエンジンの心地よいエキゾーストノートが周囲に響き渡る。ミッションを1速に入れクラッチを優しく繋ぎ走り出す。弟分にあたるボンネビルT100もそうなのだが、低回転でのトルクの出方に対してこだわりが感じられ、ギクシャクすることなくスムーズ且つパワフルに車体を前へと押し出してゆく。ハンドル幅が程よい広さで抑えられていること、ナローなボディワークであることから、まるで自分のためにあつらえた服かのように、体にしっくりと馴染む。

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市街地から高速道路にステージを移す。トルクを活かしたスポーティな走りも楽しめるが、ゆったりとしたクルーズも気持ちが良い。6速トップにミッションを入れると、2500回転で時速95キロ、3000回転少々回すと時速110キロ程度で流すことができ、この速度域であればどこまでも延々と走らせていけそうな程快適だ。そうそう、オートクルーズも標準装備となっており、便利に使わせてもらった。

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ワインディングロードへと持ち込みペースアップをしてゆく。ハンドルをカウンター気味にあててきっかけを作り、ステップに荷重を掛けると、思ったラインをトレースしてゆく。フロント18インチ、リア17インチ、さらに細身のタイヤセットは、現代のスポーツバイクと比べると、むしろ入力に対して素直な反応を示す印象すら覚える。

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ブレーキは初動こそ柔らかな感じだが、奥でしっかりと効きコントローラブル。ポテンシャルを最大限に引き出すには相応のスキルは求められるものの、一般道でのスポーツライディング程度ならば多くのライダーが楽しむことができるだろう。クラシカルなスタイリングでありながら中身は最新の仕様。この大きく思えるギャップが見事にバランスが取れているところに、ボンネビルT120が人々の心を惹きつけてやまない大きな要因となっていることは、実際に走らせることで誰でも体感することができる。

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過剰な装備や性能は持ち合わせていないが、乗れば乗るほどに味わい深いことが伝わってくるものなので、趣味に合えば長く付き合うことができる一台となるに違いないし、オーソドックスなモデルであるためにカスタマイズを楽しむベースにも最適だ。ファッション感覚で乗れる上に、幸せなバイクライフが凝縮されていると言っても過言ではないボンネビルT120。これ一台で何でもこなすことができる、ある意味お買い得なモーターサイクルだと思う。

ボンネビルT120 詳細写真

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排気量1200cc270度クランク並列2気筒エンジンを搭載。冷却フィンを持ち空冷に見えるが、フレームの間にラジエーターがセットされた水冷式となっている。3500回転で最大トルク105Nmを、6550回転で最高出力80馬力を発生させる。
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ワイヤースポークホイールに100/90-18サイズのタイヤをセットしたフロント周り。フォークブーツを備えクラシカルな雰囲気を引き立てている。フェンダーは樹脂製。ブレーキはダブルディスクとされている。
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クロームベゼルの丸型ヘッドライトケース、そしてやや大きめのウインカーの組み合わせは、オーソドックスなモーターサイクルを印象付けるが、一方でデイタイムLEDライトを内蔵するなど、モダンな演出も見られる。
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エンド部分が細く絞られた、いわゆるキャブトンタイプのマフラーを左右2本出しとしている。ツインエンジン特有の歯切れの良いエキゾーストサウンドは心地よいものであり、ライダーだけでなく周囲の人間も耳を傾けてしまうことだろう。
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テールランプ、リアウインカー、ナンバープレートステーなどはすべてリアフェンダー上にセットされている。乗っている際に気になるものではないが、2気筒モデル特有の振動はあり、それでも脱落することがないよう設計されている。
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14.5リットルの大容量燃料タンクだが、跨ってみると細身のシェイプで体に馴染む。スタンダードモデルでは写真のブルーツートーン、レッドツートーン、ブラックの3色。現在はその他4種がリミテッドエディションとして用意されている。
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ステップバーはミッドポジションにセットされており、コーナーリング時の入力がしやすい。個人的にはヒールプレートが欲しいところだが、スタイル優先のモデルなのでこれで良いのだ。
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リアサスペンションはプリロード調整機構付きのツインショックタイプ。突き上げも少なくトラクションも伝わりやすいが、オーソドックスな仕様であるが故に、リプレイスサスペンションに換装すると乗り味は結構変わることだろう。
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シート高は790mm。座面が広くそして厚めのクッションなので長時間に及ぶ乗車でも疲れにくい上に、フラットな形状なのでライディングポジションの自由度も高い。タンデムライドも快適なので是非楽しみたい。
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左側のスイッチボックスにはメーター内の液晶パネル表示を変更するためのインフォメーションボタンやオートクルーズボタンが備わっている。ライディングモード切替えは右手側にレイアウトされる。クラッチレバーの操作感は軽い。
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クロームメッキベゼルのツインメーターとヘアライン仕上げのメーターステーの組み合わせで高級感を演出。シンプルな構成なので、インフォメーションは伝わってきやすい。
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リアタイヤは150/70R17サイズとされており、クラシカルなトレッドパターンのピレリ製ファントム・スポーツコンプが標準で履かれている。ドライブチェーンは右側にレイアウトされているのでメンテナンスしやすい。
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シート下にはUSB電源ソケットが標準で備わっている。ユーティリティスペースはほぼ無く、かろうじてETC車載器が収まる程度の余裕しかない。

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