VIRGIN TRIUMPH | スピードトリプルR 長期インプレ vol.02【街乗り走行チェック編】 トピックス

スピードトリプルR 長期インプレ vol.02【街乗り走行チェック編】

3気筒の魅力そのままに洗練された乗り味

スピードトリプルRの画像

4年ぶりにフルモデルチェンジを受けたスピードトリプルRで街に乗り出してみた。エンジンをかけると、排気音は先代よりややマイルドになった感じ。純正オプションのARROW製サイレンサーが付いているので単純比較はできないが、音質そのものが先代のややザラついた感じから、よりクリアな響きになった。先代のワイルドな唸り声も好きだが、新型はまさに「洗練」という言葉が当てはまる。それでいて、イングランドの空のようにやや湿り気を含んだサウンドや、Vツインよりスムーズで直4よりもコブシの効いた鼓動感など、トライアンフ製3気筒独特のフィーリングは新型でも健在である。

スピードトリプルRの画像

音は大事だ。排気音だけではない。エンジン形式が生み出す固有の振動やメカノイズ、エアボックスに響く吸気音なども含めて、サウンドは乗り味の大きな部分を占めていると思う。そして、スピードトリプルRの音はとても気持ちいい。街をゆったりと流していても、それを全身で味わうことができるのだ。

スピードトリプルRの画像

エンジンもよりスムーズになった。エンジン本体の大幅な改良とライド・バイ・ワイヤーの導入によって、パワーデリバリーが調教されている。先代のゴリゴリとした中速域でのトルク感も捨てがたいが、新型は全域でよりフラットで穏やかな特性になっている。ストップ&ゴーの多い街中でも結果的に疲れにくいということだ。

スピードトリプルRの画像

信号待ちからの発進でもクラッチが軽くつなぎやすいし、極低速での粘りも実用レベル。国産の直4のようにはイージーではないが、アイドリング状態での発進も普通にできる。ハンドル切れ角にも充分余裕があるので、エンジン特性と合わせてUターンもそれほど苦にならない。とにかく車体が軽いのがいい。渋滞やUターンでバランスを崩して、よろっ、としても、足を着けばなんとか支えられる。重量級ネイキッドではこうはいかないだろう。

スピードトリプルRの画像

その点では、オプションの「ローライドシート」はさらにおすすめだ。たった20mmだがSTDより低くなる(825mm→805mm)ため、いざというとき心強い。個人的にも街乗りメインで使うなら、ローライドシートを選ぶだろう。ライディングポジション的にも同様だ。ローシートのほうが若干だが上体の前傾が緩くなるので、腕や腰への負担が少なくなる。ネイキッドとしては元々ややハンドル位置が低めに設定されているため、ちょっとしたことだが意外と効果大だと思う。

12

バイク買取&乗り換えガイド