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タイガーエクスプローラーXCx 長期インプレ vol.01【スタイリング&ディテール・取り回しチェック編】

3気筒シャフト駆動型ビッグオフという
独創的な新型タイガーエクスプローラー

タイガーエクスプローラーXCxの画像

直立2気筒と3気筒という2系統のエンジン構成でロードスポーツ、クルーザー、ビッグオフなど、それぞれのジャンルで強い個性をアピールし続けているトライアンフモーターサイクル。そんなトライアンフで実質的にフラッグシップモデルに位置する新型タイガーエクスプローラー(以下、タイガーEXP)のレビューをお届けしよう。

タイガーEXPは2012年に初代モデルが発表されてライバル車にはない3気筒シャフト駆動型ビッグオフという独創的構成で固有のファンを生んできた。新型になって人気に拍車がかかっているという。日本導入グレードはXR、XRx、XCx、XCAの4種類。XR系はキャストホイールを、XC系はチューブレスタイヤ装備のスポークホイールを装備。今回のテスト車はXCx。最上級のXCAは前後シートヒーター、LEDフォグ灯など装備が充実。

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エンジンは水冷DOHC直列3気筒1,215ccの基本形をリファインしてシャフト駆動のビッグオフとしては139PSの堂々とした数値を叩き出す。出力アップと燃費5%改善を果たしながらユーロ4の新排気ガス規制をクリア。クラッチはパワーアシスト式へ変更。前後サスはWP製電子制御式を装備。

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ホイール径は前後輪19/17インチのままだがライバル他車と同じ前輪タイヤ120、後輪170へと幅をアップ。ブレーキはフロントにラジアルマウントのブレンボ製モノブロックキャリパーをセット。

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大柄な外観だがニーグリップ部が比較的スリムなため837と857ミリの2段階シート設定の低い方では足着き性は悪くない。ステアリングへッド部を中心に重心は高く、取りまわしは重い。このジャンルで初採用の電動スクリーンは、ワインディングや夏は低め、秋冬や雨は高めなど自由に選べるためとても便利だ。

エンジンを始動すると初期型と比較してエンジンヘッド回りから駆動系まで大幅にノイズリダクションして市街地のゴーストップも快適。低回転域からトルクがあり、4気筒車のような粘りで気軽に発進ができ、格段に軽くなったクラッチのために市街地のゴーストップでストレスは少ない。

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それまでのタイガーEXPではサスが馴染むのに相応の走り込みが不可欠だったが、新型の電子制御は細かな設定ができ、ずっと前から乗り続けてきたようなしっくりとくる上質な乗り心地が楽しめる。

フロントブレーキはタッチも効力も絶妙。ABSが入るような急減速でも余裕で完全停止する。マンホールのフタなどで後輪が滑りそうでもトラクションコントロールが瞬時にサポートしてくれるので雨でも安心。数値的に重いはずの車体だが、マン・マシンの一体感と3気筒テイストはニュータイガーEXPでしか味わえない独自の世界だ。

次回は高速とワインディング前編をお送りしよう。

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