VIRGIN TRIUMPH | 進化したミドルアドベンチャーツアラー、トライアンフのタイガー800XRT 試乗インプレッション

進化したミドルアドベンチャーツアラー、トライアンフのタイガー800XRT

  • 掲載日/2018年06月05日
  • 取材・文/佐川 健太郎  写真/山家健一  衣装協力/HYOD
トライアンフ タイガー800XRT 写真
TRIUMPH TIGER800XRT

トライアンフ伝統の名を冠した
ミドルアドベンチャーツアラー

タイガーというネーミングは1936年のインターナショナル・シックスデイ・トライアルで初優勝を飾ったTigerから受け継がれてきた伝統的なものだ。現行のタイガーシリーズは水冷並列3気筒エンジンをスチールトレリスフレームに搭載し、オン&オフロードに対応した足まわりを有するアドベンチャーツアラーのセグメントに属するが、そのミドルクラスを構成するのがタイガー800であり、現行モデルはオンロード志向のXRシリーズと、よりオフロード志向の強いXCシリーズに大別される。その中で今回試乗したのはXRシリーズの最高モデルであるタイガーXRTである。

トライアンフ タイガー800XRT 特徴

TFTメーターにフルLED化
ライディングモードも進化した

トライアンフ タイガー800XRT 写真

新型タイガー800XRTは、シャシーとエンジンに200を超えるアップデートを施し、オンロードはもちろんオフロード性能も全面的に底上げされているのが特徴だ。ボディワークは新設計となりサイドパネル形状の見直しや、新たに5段階に高さ調整可能な大型スクリーンを装備。フルLED化されたライト類など質感と機能性をトータル的にアップしている。

エンジンも伝統的な水冷並列3気筒を大幅に刷新して、吸排気系を改良しエキゾーストシステムも軽量化。1速ギア比をショート化してオフロードでのトラクション性能とオンロードでの低速時のレスポンスを強化するなど、最大出力は従来同様の95psだが、主に低中速域でのトルクと扱いやすさを向上させている。

トライアンフ タイガー800XRT 写真

インターフェイスも進化した。新型スピードトリプル同様となる角度調整式の5インチフルカラーTFTディスプレイを搭載。バックライト付きスイッチハウジングとジョイスティックにより走行中でも簡単にライディングモードの切り替えが可能となっている。電制もABSやトラクションコントロールの他、5種類のライディングモード(ロード、スポーツ、レイン、オフロード、プログラマブルライダー)が搭載され、自分好みにセッティングを変更することも可能だ。

トライアンフ タイガー800XRT 写真

ツーリングで便利なクルーズコントロールやITガジェットの充電などに重宝する12V電源ソケットも標準装備されている。豊富なアクセサリーが用意され、ライディングスタイルに合わせてカスタマイズできるのも魅力だ。なお、最上級モデルのXRT独自の装備としては、LEDフォグランプや5種類のライディングモード(XRXは4種類)などとなっている。

トライアンフ タイガー800XRT 試乗インプレッション

力強く洗練された走りの
快適オールラウンダー

トライアンフ タイガー800XRT 写真

今回試乗したのはオンロード寄りの仕様の最上級版『タイガー800XRT』で、同シリーズとしては3代目になる。進化した点は大きく3つ。エンジンと電子制御、それをつなぐインターフェイスだ。ただ、新型になったからと言って、これ見よがしではないのが例によってトライアンフ流。でもよく見ると、フルLED化された灯火類や大型化された調整式スクリーン、オプションだったフォグランプも標準装備となるなど、外観も確実にグレードアップしている。

車格やライディングポジションは従来どおりで、アドベンチャーモデルとしてはとてもコンパクト。調整式のシートは低くセットすれば810mmとスリムな車体とも相まって足着きの良さも抜群である。車重も従来モデルより10㎏以上軽くなり取り回しもさらに楽になった。巨大マシン揃いの当ジャンルの中ではとても馴染みやすいサイズ感だと思う。

トライアンフ タイガー800XRT 写真

エンジンもさらに力強くスムーズになった。3気筒独特の等間隔爆発の滑らかなパルス感と伸びやかな回転フィールはそのままに、低中速でのパンチが増した感じ。スペック的には最高出力値などは変わらないが、ひと口に言うと洗練されてさらに扱いやすくなった感じだ。

XRシリーズはフロント19インチ&キャスホイールなので、同21インチ&スポークホイール仕様のXCシリーズに比べると、より剛性感の高いカチッとしたハンドリングが特徴で、軽快な車体を生かしてワインディングでもスポーティな走りが楽しめてしまうのが魅力。高速道路も大型化されたスクリーンと全域トルクフルなエンジンのおかけで、官能的なトリプルサウンドを楽しみつつ快適なロングライドが楽しめる。

トライアンフ タイガー800XRT 写真

ライディングモードは選択したモードによって出力特性やABS、トラクションコントロールの入り方が最適化される仕組みで、それらがデフォルトで自動的にセッティングされるため便利なことこの上ない。新型になりモードの選択肢も増えたことで、走りのバリエーションにも幅が広がったことが大きい。個人的には街乗りでは「レイン」モードで出力を穏やかにしつつ、電子制御のサポートを最大限使ってまったり走るのが好みだ。

トライアンフ タイガー800XRT 写真

そして、新採用のTFTフルカラーディスプレイの大きく見やすい画面と美しいグラフィックはいつ見ても気持ちいい。ライディングモードの切り替えも一部モードを除いて走行中でも切り換え可能だし、画面のレイアウト変更も左手元のジョイスティックで簡単にできるなど、インターフェイスの使い勝手にも優れている。ちなみにクルーズコントロールのスイッチも操作しやすくなった。

乗り味やスタイリングを含めて現代の3気筒トライアンフらしさを凝縮したバランスの良さが魅力。その気になればラフロードにも踏み込めるワイルドさを秘めた快適オールラウンダーだ。

トライアンフ タイガー800XRT の詳細写真

トライアンフ タイガー800XRTの画像
旧ストリートトリプル系の水冷並列3気筒DOHCエンジンをベースにロングストローク化し排気量を799ccに拡大。新型では吸排気系や1速のギヤレシオなどが見直され、走りもより力強く洗練されたフィーリングに。
トライアンフ タイガー800XRTの画像
フロントブレーキは走破性の高い19インチホイールにφ305 mmダブルフローティングディスク、Brembo製2ピストンスライディングキャリパーに切替式ABSを採用。フロントサスペンションはShowa製φ43 mm倒立フォークで伸び側・圧側減衰力調整機能付き。ホイールデザインも新しくなった。
トライアンフ タイガー800XRTの画像
滑り止めのギザギザ加工が施されたスチール素材(転倒しても折れにくい)のステップ&ペダルまわりに、本格的アドベンチャーモデルとしての血筋を見ることができる。
トライアンフ タイガー800XRTの画像
リアサスペンションもShowa製のリンク式モノショックを採用。油圧式プリロード調整機能を装備。ホイールトラベルはフロント180mmに対しリアも170 mmと十分なストローク量を確保している。
トライアンフ タイガー800XRTの画像
テールランプは従来型とあまりデザインは変わっていないように見えるが実はLED化されている。ウインカーもLEDとなり一層コンパクト化された。
トライアンフ タイガー800XRTの画像
フューエルタンク容量は従来同様の19リットルで、デザイン的にも変わっていないようだ。エラが張っていて大きく見えるが、ニーグリップ部分はスリムに絞り込まれていてホールド感も良好だ。
トライアンフ タイガー800XRTの画像
前後分割タイプのシートは2段階に高さを調整可能。写真はローポジション(810mm)に設定した状態で、このジャンルとしては足着きはかなり良い。ハイポジション(830mm)にするとリヤシートと面一になる。シート高調整はシートを外して裏側にあるガイドバーの位置をずらすだけと簡単。
トライアンフ タイガー800XRTの画像
中間モデルのXRXと上位モデルのXRTには新設計の角度調節式5インチフルカラーTFTディスプレイが装備されている。画面レイアウトは計6種類から選べ、ライディングモードや各種メニュー表示もジョイスティック操作で簡単にアクセスできる。
トライアンフ タイガー800XRTの画像
左手元のスイッチボックスに並んだスイッチ類は人間工学に基づき配置されている。上からクルーズコントロール、モードボタン、ウインカースイッチ、5方向ジョイステックで慣れれば手探りでも操作しやすい。その左にはグリップヒーターのスイッチも見える。

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