VIRGIN TRIUMPH | T140ボンネでスタートしたトラ最速レーサーへの道 vol.05 小沢 和之さんのコラム

T140ボンネでスタートしたトラ最速レーサーへの道 vol.05

  • 掲載日/2015年02月13日
  • 写真・文/小沢 和之(ライター)

と、言うわけで、マイトライアンフでの初レースは1984年1月15日開催の『第2回 バトル・オブ・ザ・ツイン』(以下バトル)に決定。「まぁこれから1年もあるんだから、そう焦る事は無い」と、まずは買ったばかりのバイクに慣れる事が先です。新車購入だから、当時(1980年代初頭)としてはトライアンフと言えども機能的には最新鋭のハズ。しかし国産車に比べたら時代遅れもはなはだしいものでした。

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購入時、店頭には現車が無かったのでカタログからのバイク選びを余儀なくされました。買うのはボンネビルに決まっていたので、あとは本国仕様にするかアメリカ仕様にするか、それにセルモーターの有無を選ぶだけ。で、購入したのはセル付きのアメリカ仕様。ちなみにこの時カタログには、4バルブのTSSやサンダーバード、オフロードモデルのタイガーが掲載されていました(いまタイガーが売ってたら買っちゃう)。

当時のワタシは学生時代に染み付いた雑誌『POPEYE』とバイト先の『東京ファントム』の影響で、アメリカ?ンなモノが大好きだったため、このブリティッシュツインの英国車にどんなスタイルで乗ればいいのか全くわからず、持っていた赤いジェッペルにゴーグル、バイト先で買ったボマージャケットにデニム、足下は兄から貰ったウエスタンブーツというスタイルで黒いタンクのボンネビルに乗っていました。まぁ悪くはないとは思うのですが、より英国車を極めるためにはこのスタイルをなんとかしようと思い、愛読書の『別冊モーターサイクリスト』に出ていた麻布の『ブルックランズ』に飛び込んだのです。

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当時人気だったSRの正統派カスタムスタイルは、このショップから生み出されたと言っても過言ではないほどの人気ショップで、BSAやノートンのレプリカタンク、シートなどの外装パーツ、英国レザーブランドの『ルイスレザー』など、ここに来て初めて目にするモノばかりでした。「よ?しこうなったらウェアはルイスレザーで揃えちゃえ」って意気込んだのですが、なんとサイズが全然ない。とりあえずオーダーをしたのだけれど入荷の予定が立たないらしい(涙)。

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真っ黒い皮ツナギでビシッと決め込んだ自分を想像していただけに買わないなんて選択はありません。買いたいと思ったその時が買い時なのです。店内には英国ブランドの他にも様々な商品がセンスよく並んでいました。その中に今でもMotoGPライダーが着用しているダイネーゼ(イタリア)のツナギを発見。ブルックランズにあるなら間違いない! いつ入荷するかわからないルイスレザーを持つよりも、いま目の前にあるダイネーゼがよく見えて来る(笑)。真っ黒のダイネーゼを試着して即買いし、ブーツはサイズが無かったので帰りに環八にあった『ブーツ&ブーツ』で購入。こうして着々とマイスタイルが構築されていったのです(そんな大袈裟なものじゃないけど)。今では着れなくなったこのツナギ、ガレージの片隅でワタシのバイク達を見守ってくれています(捨てられないんだよね?)。

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さて、皮ツナギさえ買えばサーキット走行も夢ではない。目標にしている第2回バトルへ向けて練習をスタートさせましょう。なんたって今まで皮ツナギなんて着た事がないんだから、当然サーキットを走った事もないわけで、そこをいきなりトライアンフで走る勇気も自身もない。先ずはウチにある小さなバイクでサーキットを体験しよう、と引っ張り出されたのがホンダCB125JXというシングルエンジンのかわいいやつ。’60年代ロードマシン風にカスタムした、なんちゃってサーキット仕様のちょっとやる気モードでした。

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今も昔もサーキット走行にはライセンスが必要なので、まずはサーキット主催の講習会に参加してサーキット走行におけるルールを学びます。このとき初めてフラッグの意味などを教えてもらいました。先導付きでサーキットを3周くらいして、めでたくサーキットライセンスを頂き、ワタシもレーサーの“端くれの端くれの端くれ”くらいになれたのです。

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走行用に選んだバイクは小さいし、サーキット未経験なのでいきなり猛者揃いのスポーツ走行の洗礼を浴びるわけにはいきません。講習以外で初めての走行は、バトル参加者を対象にした平日の走行会です。ハイエースにCBを積み、一路筑波サーキットへと向かいました。パドックにクルマを入れると先着のシングルやツインが走行準備をしています。さすがに小さなマシンはワタシだけ…。いいんです。先ずはサーキットに慣れる事が第1目標。今日はレースじゃないんだから、と自分に言い聞かせて緊張のコースイン。

「…うえ?、サーキット走行ってこんなにもヘビーなものだったんですね?(汗)」

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一方通行で交差点もナシ。安全に走る事が出来る場所だからみんな飛ばす飛ばす…。ワタシとCBは大海原に投げ出された小舟のように荒波にもまれ、ただ走っているのがやっとでした。ラインもわからず夢中に走った15分×3セット…。これは先が思いやられます。

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さて、次回はいよいよレース本番? はたまた横道にそれてレース以外の話になるのか? どちらにしてもワタシとバイクの昔話、乞うご期待でございます?。

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