VIRGIN TRIUMPH | 垂れる一歩手前の艶には温かみと深みがある 鈴木克直さんのコラム

垂れる一歩手前の艶には温かみと深みがある

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今回は、ラッカー仕上げでデカールの耐候性を上げていく作業です。まず、デカールの周りに付いている糊の残りを濡れ雑巾で軽く拭き取ります。その後、乾いたタオルで水気を完全に取りましょう。

そしてここからは、ラッカーの缶スプレークリアを使います。冬場で気温が低いときは、洗面器に40度くらいのお湯を入れて5分ほど湯煎すると、缶スプレー内の圧力が高まり、より細かな霧になってうまくペイントできます。

1回目は、30?40cm離れたところから“ものすごく軽く”スプレーします。このときは、“霧状のラッカーが付くか付かないか”くらいの状態でOKです。ここでたっぷりとスプレーしてしまうと、しわしわになり、そこで終わりになってしまいます。

この1回のみのスプレーを20分間隔で4?5回。完全に乾いたら、次からはスプレーを往復の動きで塗ります。これをまた20分間隔で3?4回塗り、完全に乾燥させ、800番の耐水ペーパーで軽く磨きます。磨きは、行ったり来たりを3回くらいするだけで良いです。

その後は、またクリアラッカーを、今度はもう少し多くスプレーしましょう。これを3?4回くり返してください。完全乾燥後に800番の耐水ペーパーでさらに磨きます。このくり返しを2?3回行います。これはストライプの段なし仕上げのときと同じです。納得のいくまでくり返してください。ほとんど段差がなくなっていきます。

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最後に、いよいよウレタンクリアのスプレーとなります。プロユースのウレタンクリアで、車両用の『オートクリア』などとして販売されています。これは、かなり年月が経っても黄変しないクリアです。少し濃いめのクリアを3?4回スプレーし、完全に乾燥させた後に800番のペーパーで磨きます。これを4?5回くり返すと、まったく段差なしの、つるつるのペイントとなります。

僕は塗りっぱなしのポッテリとした艶が大好きなので、垂れる一歩手前で終わらせます。たしかに、クリアの後を1,000番のペーパーに始まり、2,000番のペーパーで磨き、その後をポリッシャーで磨き上げた艶も良いのですが、垂れる一歩手前の艶には温かみがあり、とても深い艶なのです。とにかくクリアは、厚めに塗りましょう。多少のひっかき傷もカバーしてくれますし、普段の“ワックスのかけ甲斐”もあります。

もし、クリアが垂れてしまったら、そのまま2?3日ほったらかしにして、800番の耐水ペーパーに小さな新品の消しゴムを当てて小さく磨きましょう。なるべく、垂れてしまった部分のみを磨きます。その後に、またクリアをスプレーします。

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次回からは、カフェレーサーの作り方をお話ししましょう。

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